2018年4月27日(土)
緑の美しい季節になりましたね。今年は急に気温が上がり、花も一気に咲き始めました。
生薬の中には、身近な植物もたくさんあります。
今日は我が家の庭でこの春、花の咲いた薬用植物を紹介します。
黄色い花が春の訪れを知らせてくれます。
ハレノヴァの向かいにある扇町公園にもあります。
レンギョウはモクセイ科、レンギョウ属の低木です。
生薬も同名の連翹(レンギョウ)で、果実を用います。
清熱、解毒作用があり、化膿性疾患にも用いられ、頻用漢方処方にも使われています。
【イカリソウ】
この可憐な花の形からイカリソウと名付けられたと言われ、葉もハート型で愛らしいです。
イカリソウはメギ科、イカリソウ属の多年草です。
生薬としては淫羊(インヨウカク)、仙霊脾(センレイヒ)などと呼ばれ、地上部全草を用います。
強壮、強精作用があり、滋養強壮ドリンクや薬用養命酒などにも使われています。
【ボケ】
バラ科ボケ属の落葉低木で春に花を咲かせますが、寒ボケと言って冬に咲くものもあるのでこの名が付いたのかと子供の頃は思っていました。
しかし、ボケは果実が瓜(ウリ)に似ていることから、木になる瓜で「木瓜(モケ)」、その後、「木瓜(ボケ)」と言われるようになったようです。
少しややこしいのですが、日本では、ボケの果実を「皺皮木瓜(シュウヒモッカ)」と言い、筋肉痛などに使われます。また「皺皮木瓜」とは別に、「木瓜(モッカ)」と呼んでいる生薬もあり、それはバラ科カリンの偽果です。中国での呼び方とは異なります。
カリンは去痰作用があり、呼吸器疾患に用いられます。
カリン酒ものどの炎症などに使われますよね。
ちょっと興味を持つと、意外と身近な植物が生薬として使われていることに気づきます。実際の植物がわかると、生薬にも愛着が生まれますよ。