50代女性
主訴:手の荒れ(水疱)
現病歴:1年位前に急に発症。手全体(+)、手の平の真ん中は少ない、手少陰心経付近に多発。かゆみ(-)。何かに触れると痛みがある。水疱が破れるとお湯が染みる。2~3日周期で発疹治癒を繰り返す。寝ているときに掻く(-)。手の平やや熱く感じる。
その他の症状・所見:足のほてり(-)。便秘(+)、コロコロ便、残便感(+)。トイレの回数正確にわからないが少ない。むくみ(+)、曇天時不調(+)。のぼせ(-)。ストレスそれほど感じない。お酒をよく飲む。
頻発する発疹(赤み)、むくみ、曇天時不調、トイレ回数少、飲酒から湿熱、肌の荒れ具合、便秘(コロコロ便)から血虚と判断して、熱を冷ましながら体の余分な水を出すお薬と血を補うお薬をお渡しした。(水疱は水滞と考え利水し、水疱が破れたあとの修復改善に補血する。補血薬と清熱利水薬を組み合わせて7日分。)
7日後、未だ変化なし。とのこと。服用でき、特に副作用もないようなので、辛抱してさらに14日分服用してもらうこととした。
21日後、かなりよくなった。ほとんど治まった。一度止めてみたい。とのこと。相談して、一旦止めてみることに。
3か月後、再発したので同じ薬が欲しい。とのこと。この3ヶ月は症状が出ていなかった。こんなに症状が出なかったのは初めて。とのこと。同じ処方を14日分。
服用しているとやはり調子がよいとのこと。再発防止の為に、1か月は最低続けてもらい、徐々に止めていく予定。
所感:長期間の飲酒歴があるので湿熱を第一に考えた。服用後もなかなか再発しなかったことからそれが裏付けられる。同時に肌の再生目的、年齢も考慮して補血薬を加えた。できれば飲酒も少し控えてもらいたかったが難しそうとのこと。手荒れとの折り合いを見ながらどれをとるか相談していきたいと思う。