2019年1月5日(土)
セリナズナ ゴギョウハコベラ ホトケノザ スズナスズシロ これぞ七草
江戸時代の書物ある、春の七草を和歌にしたものです。七草を空で言えない方は、これ以降の文はどうでもいいので、これだけ覚えて帰ってください。
さて、元旦から数えて七日目を「七日正月」といい、朝に七草粥を食べるのが慣わしとなっています。本来は、いわゆる旧暦を元にするので、1月下旬から2月上旬あたりに食べます。
ナズナはぺんぺん草、ゴギョウはハハコグサとも呼ばれます。また、スズナはカブ、スズシロはダイコンのことです。
勘違いしやすいのがホトケノザで、現在の標準和名のホトケノザではなく、タビラコという植物です。
食べたことがありませんが、あのホトケノザは、毒はないけど味もなく、おいしくないらしいです。
七日、七草と、なぜ七が並んでいるのかというと、中国や日本で、七は「吉数」とされるからです。
七福神や七賢など、いろんなものごとに使われます。パチンコの7もこれが由来なのかと思いましたが、ラスベガスのスロットを元にしたみたいで、どうやら違うようです。
冒頭に挙げた七つの植物だけが七草と決められ古くから七草粥として食べられているわけではなく、江戸時代にもまだ統一されていませんでした。
一年で最も寒さの厳しい時期なので、手に入る若菜が少なく、地域によっても差があったようです。
七草粥の効能については、冬には汗をかかないため、体内にナトリウムがたまり、それに伴って水も溜まる。
その結果、血圧上昇やむくみなどが起こる。
若菜はカリウムが豊富であり、カリウムはナトリウムが尿として出ていくのを助けるので、冬に溜まった余分な水を体から追い出す。といった考えがあります。
七草を個別にみると、尿の量を増やす、痰を除く、胃腸の調子を調える、消化を助けるなどの作用があり、春に向けて、体の中の余分なものを取り除き、胃腸を整える狙いがあるのだろうと思います。
仕事が忙しい方や、ひとり暮らしの方は、行事食を食べることが少なくなってしまうと思いますが、これを読んだことをきっかけに、少し興味をもってもらえれば嬉しいです。