60代女性
主訴:右肩が痛くて眠れない
現病歴:4カ月ほど前に、ジムで右肩を下にして足を動かす運動をしたときに違和感があった。2か月前から夜間痛がある。クリニック受診し、レントゲンは問題ない。MRIで右肩腱板損傷、右肩関節唇損傷と診断された。1か月ほど前からロキソニンを服用しているが、寝て1時間半で痛みで目が覚める。その後も、2時間ごとに起きる。暖かくなってからも痛み変わらず、日中も痛いことは痛い。
その他症状・所見:むくみ(-)、食欲あり。飲み物は温かいものを心がけている。酒・タバコ(-)。痛みのため、熟睡できず、睡眠で疲れが取れない。頭痛(-)。イライラ(-)。たまに耳鳴り。たまに喉のつまり。
脈弦(-)、右関脈有力。淡紅舌、白苔、歯痕。肩の熱感(-)
夜間痛は於血や痰飲がからんでいると考えられている。もともと、健康に気遣っている方で、ほとんど他に症状がない。もとは脾気虚があり、筋肉の損傷に繋がったのかもしれないが、症状改善にはひとまず置いておく。不通則痛、不営則痛の考え方から、痛みの改善を図ろうとし、問診したところ、血虚や気虚、気滞はほとんど感じられなかった。筋肉が損傷したことによる痛みであり、去風湿薬と駆於血薬を組み合わせて薬を渡した。
7日後来店。4日目から、痛みで起きることがなくなったと。同じ薬を渡した。
さらに7日後来店。飲み始めてから10日後から夜間の痛みが完全に取れたと。1か月ほど服用して、夜間痛に関しては終了した。
その後、肩関節の可動域を広げるため違う薬方を継続中。