50代のご夫婦、10代のお子さん
主訴:新型コロナウイルス感染症
現病歴:
家族3人がコロナに感染した。薬が欲しい。
(お母さん)38℃超の発熱。ロキソニンで下がる。咳が出る。のど痛なし。初期に麻黄湯服用。
(息子さん)唾を飲み込むのも辛いほどのどが痛い。38℃超の高熱、熱が上がるとさむけ(+)。
(お父さん)37℃程度の微熱がずっと続く、体がだるい、しんどい。食欲がないが、出されたら食べる。少し便が緩い。嘔気(-)。咳少しあるが、眠れないほどではない。さむけ(-)。胃の痞え(-)。喜冷飲(±)、口渇(+)。頭痛(+)。
お母さんは、ご家族ほどしんどくないとのことなので、お話しして、養生だけで回復を図ることにした。
息子さんは、柴葛解肌湯と駆風解毒湯。
お父さんは、少陽病期で、特に湿は絡んでいないので、小柴胡湯+桔梗・石膏。
親戚が取りに来てくださって、お渡しした。
3日後、電話あり。
息子さんは、熱が微熱に落ちてきた。のどの痛みがかなり楽になり、食べられるようになった。食欲も回復傾向。さむけ(-)。咳(+)、痰(+)、呼吸は苦しくない。のどの乾燥感(+)、喜冷飲(+)。
お父さんは、1日分を服用するだけで治った。
娘さんは、朝の6時から38℃超の高熱、さむけ(+)、頭痛(+)。
とのこと。
お父さんは、薬は不要。
息子さんは、余っているお父さんの薬を服用してもらう。
娘さんは、柴葛解肌湯。
所感:あとから聞くと、娘さんは2日間熱が出たが、その後ケロッと治ってしまった。息子さんは1週間ほど微熱とのど痛が続いた。とのこと。息子さんは普段から虚弱な体質なのが影響しているだろう。
柴葛解肌湯は、ずっと続けるものではなく、あらかた症状が取れたら、他の薬にした方がよい。
詳しい使い方は、下の記事を参照。