50代女性
主訴:コロナ後の嗅覚障害
現病歴:2週間ほど前にコロナ感染。39℃超の発熱、のど痛あった。解熱する時に鼻の粘膜が痛かった。痛みが無くなる頃から代わりに嗅覚がなくなっていった。今は鼻に違和感がある。鼻乾燥(-)。
その他の症状・所見:体重39kg、声に力あり。倦怠感は特になし。もともと疲れやすい体質。鼻水、痰、頭痛、今はほとんど(-)。めまいは軽く(+)。咳(-)。食欲あるが、おいしいとは思わない。便通特に問題なし。汗かきにくい。かぜはほとんどひかない。膀胱炎2~3年に1度。喜温飲(+)、冷たいものは受け付けない。肩や腰がこりやすい。のぼせ(-)。もともとお腹が脹りやすい、下しやすい、未消化便もよくある。口乾(+)。いつもより口渇あるが、量は飲めない。
肺の風湿を去り衛気を補い通鼻に働く薬に、脾気虚の方剤を加えて14日分。
14日後、飲んでいると、食欲が出てきて体重が少し増えた。今まで、こんなことはなかった。7日分飲んだころから嗅覚は少しずつ回復してきた。とのこと。
もう14日分お渡しして終了。
所感:頭部の気血の状態を判断して、於血がないか、血虚がないか、熱が上ってないか、気がしっかり行き届いているかなど考えないといけない。今回は、脾気虚があり、気を産生できない、加えて気が頭に行き届かないと考えた。麗沢通気湯だけでは効果が薄いと判断し、合方して奏効した。
※文字化け防止のために、「病だれ+於」を「於」に置き換えています。