まず、ご注意いただきたいのが、牛黄清心元(ごおうせいしんがん)は、様々なメーカーが製造していて、内容が違うことです。含まれる生薬が違うと、使い方も違います。
廣東牛黄清心元(かんとんごおうせいしんがん;以下、清心元)について、今回は高熱やのぼせに対する効果を説明いたします。
清心元は動悸にも効果があります。
ポンプ作用を助けたり、心臓の余計な興奮を抑えたり、ストレスの影響で過敏になった神経を落ち着かせます。
動悸を感じた時、もしくは動悸が起こりやすい時間帯に、1回1/16~1/8丸服用してください。
飲み込んだり噛んだりせずに、舐めて口の中で溶かして服用することで、効果が上がります。
1回に1/16~1/8丸を舐めるように口の中で溶かして服用し、10~20分しても効果がないようならもう1度同じように服用してください。
また、清心元は不安感にも効果があります。
漢方では、考える働きは心が担っていると考えていますが、心に余計な熱があると、
不安が募ったり、胸がもやもやして落ち着かない感じになります。
「清心元」は「心を清する(冷やす)元(丸剤)」という名の通り、心にある熱を取ってくれます。
この場合も、1回1/16~1/8丸を、噛まずに口の中で溶かして服用してください。
また、10~20分しても効果がないなら、もう1度同様に服用してください。
少し詳しくお話しします。
清心元はいろいろな動悸に対応できる薬です。
ポンプ作用が弱ったせいで、1回に送り出せる血液の量が少なくなり、量の低下を送り出す回数の増加でまかなおうとして動悸が起こる場合は、含まれる牛黄(ごおう)、人参(にんじん)、桂皮(けいひ)など心臓のポンプ作用を強める生薬が有効に働きます。
心臓自身に栄養を送る血管が狭くなり、動悸が起こる場合は、含まれる麝香(じゃこう)、当帰(とうき)や川弓(せんきゅう)が心臓自身への血流をよくしてくれます。
心臓が余計な熱(≒エネルギー)をもち、動悸が起こる場合は、含まれる牛黄(ごおう)、麦門冬(ばくもんどう)、白斂(びゃくれん)などが熱を冷まして有効に働きます。
心臓に問題がないにも関わらず、動悸を自覚する場合は、麝香、羚羊角、柴胡などが自律神経を整えたり、過敏になった神経を鎮めてくれます。
心(脳の機能の一部)が余計に働いてしまい不安が出る場合は、麝香、羚羊角などが不安を鎮めてくれます。
興奮しすぎを抑える神経の機能低下で、心を鎮めることができずに不安が出る場合は、麦門冬、阿膠などが有効にはたらきます。
清心元は即効性がある薬なので、症状が出たとき、出そうなとき用の頓服薬としても使えます。
動悸や不安に対するお守りとして、清心元を携帯しておくと、とても便利で心強いです。
廣東牛黄清心元の症例・服用された感想はこちら↓
https://halenova.com/blog/?p=4139
廣東牛黄清心元に関する他の記事はこちら↓
https://halenova.com/blog/?p=6733